「新しい設備を入れて生産性を上げたい」
「でも投資額が大きくて踏み切れない」
製造業の経営では、この判断が一番悩ましいところです。
そんなときに活用されているのが
ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金(第23次) です。
■ どんな制度か?
この補助金は
・新製品の開発
・新サービスの提供
・生産性向上のための設備投資
などを支援する制度です。
単なる設備更新ではなく、
**「付加価値を上げる取り組み」**が求められるのが特徴です。
■ 補助金の概要
主なポイントは以下です。
・補助額は数百万円〜数千万円規模
・補助率は1/2〜2/3
・従業員規模によって上限が変動
設備投資の負担を大きく下げられる制度です。
■ 今回一番重要な「賃上げ要件」
第23次で特に重要なのがここです。
賃上げが“必須条件”になっています。
具体的には
・1人あたり給与支給総額を
→ 年平均3.5%以上増加させる必要があります
さらに
・最低賃金も一定水準以上に引き上げる必要があります
■ さらに強い「賃上げ特例」
加えて
大幅な賃上げを行う場合
・補助上限額が引き上げられる
・補助額が大きくなる
というメリットがあります。
例えば
・給与総額を年平均6%以上増加させる
→ 上限額が大幅にアップする仕組みです
■ ただしここが一番重要
この制度、ここを外すと危険です。
賃上げができなかった場合
→ 補助金の返還が求められる可能性があります
つまり
・設備は導入した
・でも利益が伸びなかった
・賃上げもできなかった
この場合、資金面でかなり厳しくなります。
■ よくある失敗パターン
・補助金ありきで設備を入れる
・収益計画を作っていない
・賃上げを軽く考えている
この状態だと、ほぼ失敗します。
■ うまくいく会社の考え方
うまくいく会社は順番が違います。
・どの工程を改善するのか決める
・どれだけ利益が増えるか試算する
・その上で賃上げが可能か確認する
つまり
利益→賃上げ→補助金
この順番で考えています。
■ 今回一番重要な「賃上げ要件」
第23次で特に重要なのがここです。
賃上げが必須条件になっています。
具体的には
・1人あたり給与支給総額を
年平均で一定以上増加させる必要があります
ここで注意が必要なのは「何が対象になるか」です。
1人あたり給与支給総額とは
・給料
・賃金
・賞与
など、従業員に支払った給与の合計を
従業員数で割ったものを指します。
一方で
・役員報酬
・福利厚生費
・法定福利費
・退職金
これらは含まれません。
つまり
役員報酬を上げても、賃上げ要件は満たしたことにはならない
という点は注意が必要です。
■ 見落としがちな注意点
もう一つ重要なのが
従業員がいない場合は申請できないことです。
応募時点で従業員数が0名の場合
→ 比較対象となる給与が存在しないため
→ この補助金は申請対象外となります
■ ここが実務で一番ズレる
実際によくあるのが
・役員報酬を上げればいいと思っている
・従業員がいない状態で申請しようとする
この2つです。
どちらも要件を満たさないため、注意が必要です。
■ まとめ
ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金(第23次) は、
非常に強力な制度です。
ただし
・賃上げが前提
・達成できないと返還リスクあり
という点が、これまで以上に重要になっています。