キャリアアップ助成金「正社員化コース」をフル活用する方法——2026年の最新ポイントも解説

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「パートを正社員にしたいけど、コストが心配」

優秀なパートスタッフを正社員にしたいが、社会保険料の負担増が踏み切れない理由になっている——そんな悩みを持つ経営者の方は少なくありません。

実は、その「コスト増」を国が一部補助してくれる制度があります。それが「キャリアアップ助成金」の正社員化コースです。


キャリアアップ助成金・正社員化コースとは

キャリアアップ助成金は、有期雇用労働者(パート・アルバイト・契約社員など)のキャリアアップを支援するために、厚生労働省が設けた助成金制度です。

正社員化コースでは、有期雇用労働者を正社員(または無期雇用労働者)に転換した事業主に対して、一定額が支給されます。

支給額(中小企業の場合)の目安:

  • 有期雇用→正規雇用:1人あたり80万円
  • 無期雇用→正規雇用:1人あたり40万円

※支給額は転換人数・時期・加算の有無によって異なります。最新の支給額は厚生労働省の公式情報をご確認ください。


2026年の注目改正点:非正規情報開示加算

2026年度の制度変更で注目されているのが、「非正規雇用労働者情報開示加算」の新設(拡充)です。

これは、企業が非正規雇用労働者に関する処遇・待遇情報を適切に開示した場合に、1事業所あたり最大20万円(中小企業)が追加で支給される仕組みです。

つまり、正社員化を進めながら情報開示にも取り組むことで、より多くの助成金を受け取れる可能性があります。この点は今後の実務で押さえておきたいポイントです。


受給するための主な要件

助成金を受け取るためには、いくつかの要件を満たす必要があります。

  • 雇用保険に加入していること(事業主として)
  • 転換対象者が一定期間以上、有期雇用で在籍していること
  • 転換後に正社員として実際に働かせていること
  • 就業規則などに「転換制度」を規定していること

ここで見落とされがちなのが「就業規則への規定」です。転換実績があっても、就業規則に転換制度が明記されていないと受給できない場合があります。事前の就業規則整備が必須です。


申請のタイミングと注意点

助成金は「後払い」が基本です。転換を行い、一定の支給要件を満たした後に申請します。転換前に申請する制度ではないため、段取りを逆にしないよう注意が必要です。

また、申請期限(転換日から6か月後など)が設けられているケースが多いため、「申請を忘れた」「期限が過ぎた」というトラブルが起きがちです。転換を行った時点でスケジュールを手帳や管理ツールに記録しておくことをお勧めします。


まとめ

人材の定着・育成に投資することは、採用コストの削減にも直結します。キャリアアップ助成金はその取り組みを後押しする使い勝手のよい制度です。

社会保険に関するご相談は、当社取締役であり社会保険労務士の馬場が対応いたします。お気軽にご相談ください。助成金の受給要件の確認から申請書類の作成まで、スムーズに進めるためのサポートをいたします。

(出典:厚生労働省 キャリアアップ助成金)